

大きくなりすぎたおくらとの格闘記|美味しい「着地点」を見つけました。
先日、近所の農家さんから「おくらが大きくなりすぎたからおすそ分け」と、たくさんのおくらをいただきました。
販売には向かないサイズとのことでしたが、「まだまだ食べられるよ」との声に甘えて、ありがたく頂戴。
さっそくレンジで加熱し、白だしをかけて一品完成!
……
筋 が す ご い 。
そう、大きく育ったおくらは筋もしっかり育っているんです。すっかり忘れていました。
試行錯誤のはじまり
1日目:から揚げを作る!
穴をあけて丸ごと揚げてみたものの、嚙み切れない。
10本も作ったのに…。
刻んで醤油をかけ、流し込みました。
2日目:1cmカットで再挑戦!
が、衣だけはがれて「もちもちの衣」と「おくら」に分離。
原因は油の量?(小鍋に3cmしか入れなかった)
それとも粉の水分量?
何?(怒)
3日目:半分にカットで再々挑戦!
今回も油の深さ3cmで十分だろうと揚げ始めると……種が「バチッ!」と飛んできて痛い!危険!
壁に隠れて一時中断。
さすがに心が折れかけました。
「筋」とは何者なのか?
調べてみると、この“筋”の正体は不溶性食物繊維。
セルロースやリグニン、少量のペクチンなどで構成されており、消化されにくい代わりに、腸の調子を整えるありがたい成分です。
とはいえ、硬いものは硬い。
筋を溶かす事はできないの?薬品なら?
みかんの缶詰って、薄皮を溶かすはず。
あれって薬品でね…という事で検索。
セルラーゼ酵素や苛性ソーダなどを使えばセルロースは分解できるようですが、家庭では現実的ではありません(というか危険)。
危険ですって。
筋をやわらかくする方法(正式)
薬品で分解することは現実的ではありません。
次のような調理法が効果的です。
塩ゆで(1~2分茹でて冷水へ)
板ずり(塩でこすって毛と筋を取る)
蒸す・レンチン(蒸し5分/600Wで1分)
細かく刻む(味噌汁・酢の物に)
重曹を少量加える(水1Lに小さじ1/4で下ゆで)
それでも私は「揚げたい」
煮ても焼いても蒸しても美味しいけれど、「それでも私は、おくらを揚げたい!」
そうしてたどり着いたのが――かき揚げでした。
おくらのかき揚げレシピ
材料(3個分)
おくら:10本
玉ねぎ:1/2玉
にんじん:1/3本
小麦粉(まぶし用):大さじ1
小麦粉(衣用):大さじ3
片栗粉(衣用):大さじ1
水:100ml
揚げ油:適量
作り方
おくらはガクを取り、輪切りに。
玉ねぎは薄切り、にんじんは千切り。
具材に小麦粉(まぶし用)を軽くまぶす。
衣の小麦粉・片栗粉に冷水を加え、さっくり混ぜる。
具材を加えて一口サイズにまとめる。
180℃の油で片面2〜3分ずつ揚げる。
カリッと色づいたら完成。
白だしにくぐらせていただくと、あんなに手こずったおくらの筋がまったく気にならず、驚くほど美味しく仕上がりました。
まとめ
大きなおくらは筋が気になるけれど、工夫次第で立派な一品に変わります。
「もう硬いから無理」と諦めず、ぜひかき揚げにチャレンジしてみてください。
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