圃場視察コラム:芸西村「輝農園」を訪ねて

冬の冷え込みが続く高知県安芸郡芸西村。
今回私たちは、徹底した環境制御とこだわりの土づくりで知られる「株式会社 輝農園」の國澤勇一さんのもとを訪れました。
ハウスに一歩足を踏み入れると、そこには最新技術と自然の恵みが融合した、驚きに満ちた光景が広がっていました。

輝農園 國澤勇一さん

「林檎」を思わせるなすと、鮮度の証のトゲ

まず案内されたなすのハウスでは、がっちりと鋭いトゲが生えたなすたちが迎えてくれました。
このトゲこそが、高い湿度管理によって守られた「鮮度の証」です。
輝農園では、有機肥料や堆肥をふんだんに使った栄養豊富な土壌でなすを育てており、その「ふかふかの土」が美味しさの秘密となっています。
ここで國澤さんに勧められ、珍しい「白なす」を収穫したての生で試食させていただきました。
口に含んだ瞬間に広がったのは、なすの概念を覆すような甘みと瑞々しさで、その食感はまさに「林檎」。
輝農園のなすは糖度が非常に高く、茄子独特の味が少ないため、スライスしてサラダにしても美味しくいただけます。
白なすに続いて見学した「米なす」は、深く艶やかな黒色をしており、手に取るとその重みが伝わるほどずっしりとしていました。
また、あわせて2種類のミニトマトも試食させていただき、その豊かな味わいを堪能しました。

 

顔に飛ぶほどの水分、苦みのないピーマン

続いて訪れたピーマンハウスは、上着を脱ぐほど暖かく、生命力溢れる土の匂いに包まれていました。
ピーマンの近くにはパプリカやししとうも栽培されており、自身の指ほどの太さがある立派なししとうや、肉厚なパプリカが育っていました。
電気ハサミを使い、収穫を体験したとれたてのピーマンをその場で齧ると、顔に水分が飛んでくるほど瑞々しく、驚くことに苦みが全くありません。
これほどジューシーな野菜なら、お子さまの野菜嫌いも克服できるという國澤さんの自信にも納得です。
葉まで綺麗で食べられるのではないかと思うほどでした。

わき芽から次々育つブロッコリー

さらに、ブロッコリー畑も見学させていただきました。
こちらは中心の大きな蕾を収穫した後、次々と伸びてくる「わき芽」を収穫するタイプです。
ブロッコリーは非常に小ぶりで、調理の際に包丁で切り分ける必要がほとんどありません。
お土産に収穫させていただいたものを自宅で調理したところ、驚くほど柔らかく、もりもりと食べきってしまいました。

潤いを支える地下50メートルの軟水と虫たちの助け

これらの野菜たちの瑞々しさを支えているのが、地下50メートルから汲み上げられた純粋な地下水です。
不純物を含まないこの水は、年間を通して16〜18度となすにとって適切な温度に保たれており、成長を妨げることなく豊かな潤いを与えています。
さらにハウス内では、天敵となるタバコカスミカメムシが害虫を退治し、ハチたちが受粉を手伝うという自然のサイクルが活用されていました。
こうした虫たちの働きにより、農薬の使用を減らした元気な作物が育っています。
今回の視察を通じて、私たちは高知の豊かな自然と、自動開閉カーテンや「細霧(さいむ)」システムなどの最先端設備、そして何より生産者の熱意を「肌」で感じることができました。

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